野球は、1番打者から9番打者まで打つ順番が決まっています。これを「打順」と言い、それぞれに重要な役割を持っています。
「打つ順番なんて関係あるの?」
そう思う方もいるのではないでしょうか。
結論から言いますと、誰をどの順番に置くかによってゲームの流れは大きく変わります。ただ単に、打率の高い選手を並べればいいという訳ではありません。
この記事では、
- 打順の意味
- それぞれの順番に求められる役割
について解説していきます。
それぞれの打順の役割が分かってくると、試合の流れも分かりやすくなるので、是非この機会に覚えてみて下さい!
打順とは?
打順とは、試合の攻撃時に打つ順番のことを言います。野球では1番から順番に打っていき、3アウトになるまで次の打者に続きます。守りが終わり交代になったら、また続きの打者から打ち始めます。そして、9番まで周ったら1番に戻ります。
この打順の流れのことを「打線」と呼び、効率的に点が取れるように役割が分けられています。
それぞれの打順の役割
打順を大きく二つに分けると「上位打線」と「下位打線」に分けられます。
上位打線
打順の1番から5番までのことを「上位打線」、その中の3番から5番のことを「クリーンナップ」と呼びます。1、2番でチャンスを作り、進塁してクリーンナップへつなげることで効率よく得点を取ることができます。
「マシンガン打線」「超重量打線」「山賊打線」などと呼ばれるように、得点が期待できるチームの主軸を上位打線に置いています。
1番:出塁率が高く、足が速く盗塁ができる、フォアボールが選べることが理想的
2番:バントなどでチャンスを広げ、臨機応変に対応できる選手
3番:1、2番が作ったチャンスで打点をあげる。長打力もありヒットの多い選手が理想的
4番:チャンスに強く、ホームランを打つことができるチームの主軸
5番:打撃力があり、4番に次いでチームの軸となる選手
一般的な役割はこのような役割になりますが、最近では巨人の坂本勇人やDeNAのオースティンなど、2番に最強打者を置き、得点力をあげる打線の組み方もあります。打順はチームの特徴や戦略によって変化しています。
下位打線
打順の6番から9番までのことを「下位打線」と言います。「下位打線」には出塁率や打率よりも守備を求めることが多いです。
セリーグの場合はDH制度がないため、打撃が期待できないピッチャーは下位打線におかれます。なるべく打線を切らさないために、前後の打者で上手くチャンスを作ることが重要です。
6番:チャンスに強く、一発長打が期待できる選手
7番:打率はあまり高くないが、守備力がある選手
8番:打率は良くないがバントなどができると理想的
9番:長打力はないが、フォアボールが選べてある程度出塁できる
打順は9番まで回ったら1番に戻るので、1周してもつながっていくように考える必要があります。
DH制度については、こちらの記事で詳しく説明しています。
打順とは?打線とは?それぞれの役割まとめ
今回は、打順の意味やそれぞれの順番に求められる役割について解説してきました。
打順・打線のポイント
上位打線、下位打線それぞれに役割がある
チームの特徴によって打線の組み方は変わる
打順は1周してもつながっていくように考える
このように、監督はいかに効率よく得点を取るかということを考えつつ、打順を決めなければいけません。
誰が何番を打っているのかに注目して観戦することで、監督の采配やチームの特徴などがより理解できると思います。ルールを少しずつ覚えて、野球をより一層楽しんでいきましょう!